大阪府知事
吉村　洋文

『世界がん撲滅サミット2021 in OSAKA』の開催を心よりお慶び申し上げます。
今回のサミットは、初めて大阪で開催されるとともに、これまでの日米に加えまして、新たに世界各地域と連携して実施されることとなりました。この大阪で開催されます本サミットが、がん患者やそのご家族の方々をはじめ、日頃がんに関する医療や医学研究に取り組まれている皆様、そして各企業の方々等ご参加の皆様にとって、がん撲滅への挑戦の大きな契機となりますことを御期待申し上げます。また、開催に御尽力された実行委員会や事務局の皆様をはじめ、関係者の皆様に深く敬意を表します。

がんは、我が国における死因の第1位であり、府内においても年間約７万人の方々が新たにがんに罹患し、約2万6千人の方ががんで亡くなるなど、府民の生命、健康、生活にとって大きな脅威となっています。
大阪府では、平成30年3月に「第3期大阪府がん対策推進計画」を策定し、「がんの死亡率の減少」と「がん罹患率の減少」、「がん患者や家族の生活の質の確保」を目標に、様々な施策を展開しています。具体的には、がんの予防・早期発見に向けては、がん教育や検診の受診率向上等の取組みを進めています。
また、がん医療の充実に向けては、二次医療圏ごとに設置したがん診療ネットワーク協議会やがん診療拠点病院の機能強化を通じ、医療提供体制の充実を図るとともに、緩和ケアの普及啓発やがん診療拠点病院における提供体制の確保、人材育成のための体制構築など、その推進に向け、取り組んでいるところです。
さらに、患者支援の充実に向けては、がん相談支援センターの機能強化や就労支援などの取組みを行っているところであり、今後も引き続き、関係機関と連携しながら、がん対策を推進してまいります。

がん撲滅に向けた対策を社会全体で進めるために、まずは、がんについてよく知っていただくことが重要です。本サミットで交わされる活発なご議論を通じて、がん医療の最前線を知り、さらなる対策につなげていく機会となることを期待しております。

最後になりましたが、本サミットの盛会を心よりお祈り申し上げますとともに、本日お集まりの皆様のご健勝、ご多幸を祈念し、ご挨拶といたします。