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公益社団法人 日本医師会会長 メッセージ

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日本医師会 会長

公益社団法人 日本医師会 会長
第68代世界医師会 会長
横倉 義武

第5回がん撲滅サミット開催に向けてご尽力されました、北島政樹先生におかれましては、5月21日に急逝されましたこと、心から哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。

さて、がんは予防と早期発見・早期治療が大切であることは論を俟ちません。がん検診の受診率向上のためには、国民一人ひとりに、がん検診の有効性や適切な受診について丁寧な説明が求められており、地域のかかりつけ医の役割は重要であります。日本医師会では、地域住民から信頼される「かかりつけ医機能」の能力を維持・向上するための研修制度のさらなる充実に取り組んでいるところです。

第5回のテーマは「がん医療にイノベーションを起こせ、立ち止まるな日本」ですが、近年の革新的な技術開発により、がん医療は急速な進歩を遂げています。AIなどの情報技術やゲノム医療の進歩は、将来の病気のリスクを知ることや病気での早期発見、高い治療効果に大変期待されています。
一方でゲノム情報は究極の個人情報とも言われており、その取り扱いに関しては、保護や管理に万全を期す必要があります。そのうえで、全ての国民が安心・安全にその恩恵を享受できるものとなることが求められます。

我が国は超高齢社会に突入し、どう対応していくか、世界中が注目しているところであり、明るい高齢社会にしていくことが、高齢先進国である日本の一つの大きな役割であります。人生100年時代を迎えつつある今、国民一人ひとりにとってあらためて、健康で生きがいをもって、自分らしく生きるための長い人生設計が必要です。2015年7月に日本医師会が日本商工会議所等と発足した日本健康会議では、国民の健康寿命の延伸を実現するため、共通の目標のもと、予防・健康づくりの取り組みを進めています。

日本医師会としましては、今後も、地域と関係機関との連携を密にし、かかりつけ医機能の充実を図り、継続的で包括的な保健・医療・福祉の実践を目指した地域医療を確立することで、医療に対する国民の信頼に応え続けていく覚悟であります。

本サミットが実りあるものとなりますことを祈念いたします。

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