日米がん撲滅サミット2020 公開セカンドオピニオン
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公開セカンドオピニオンとは、当日、ステージに登壇する下記の先生方に皆様から直接ご質問をいただき、がん医療に関するお悩みにお答えするというご来場者参加型の企画です。
『日米がん撲滅サミット2020』では新型コロナウィルス対応のためステージにご登壇頂く医師の皆様の人数を例年よりも絞らせて頂きます。
いずれの医師の方も日本が世界に誇る精鋭の皆様ですのでどうぞご安心してご質問を頂けますと幸いです。
当日は『日米がん撲滅サミット2020』が適用するサミット・ルールに則り、お互いに快適にお過ごし頂くよう、皆様のご協力をお願い申し上げます。
東京大学医科学研究所 教授(ウィルス療法)
藤堂具紀氏
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略歴
- 1985年
- 東京大学医学部医学科 卒業。同年 東京大学脳神経外科入局。
- 1989年
- 国立病院医療センター 脳神経外科医師(厚生技官)
- 1990年
- ドイツ国 エアランゲン・ニュールンベルグ大学脳神経外科 研究員
- 1992年
- 国立病院医療センター(現 国立国際医療研究センター)脳神経外科 復職
- 1994年
- 医学博士(東京大学)
- 1995年
- 米国 ジョージタウン大学脳神経外科 研究員
- 1998年
- 米国 ジョージタウン大学脳神経外科 助教授
- 2000年
- 米国 ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院 脳神経外科 助教授
- 2003年
- 東京大学医学部脳神経外科 講師
- 2008年
- 東京大学大学院医学系研究科 特任教授
- 2011年
- 東京大学医科学研究所 教授
- ご来場の皆様へのメッセージ
-
ウイルス療法は、がん細胞のみで増えることができるウイルスを感染させ、ウイルスが直接がん細胞を破壊する治療法です。元来がん細胞は正常細胞に比べウイルス感染に弱く、ウイルス感染さえできれば、どのようなウイルスでもがん細胞で増えて参ります。
しかしウイルスをがん治療の薬にするためには、ウイルスの遺伝情報を「設計」して、がん細胞ではよく増えても、反対に正常細胞では全く増えないウイルスを人工的に造ることが重要です。
私たちは、ヒトの口唇ヘルペスの原因として知られる単純ヘルペスウイルスI型(HSV-1)を用い、安全にヒトに応用できる遺伝子改変型HSV-1を開発しています。特に、三重変異を有する第三世代のがん治療用HSV-1(G47Δ)は、がん細胞に限ってウイルスがよく増えるように改良され、抗がん免疫を強力に引き起こすように造られています。
G47Δはがん幹細胞をも殺すため、がん根絶的な治療になり得ます。
G47Δを世界で初めてヒトに応用する、いわゆるファースト・イン・マン(first-in-man)臨床試験は、悪性脳腫瘍の患者を対象とし、2009年より5年間実施されて、G47Δを脳内に投与しても安全性であることが確認されました。
G47Δが増えてがん細胞を直接破壊する治療効果が短期間で観察される一方、抗がん免疫を引き起こすことによって生じるがんワクチン効果が4-5ヶ月経ってから観察されました。
この結果を踏まえ、日本で初めてのウイルス療法の治験(新薬承認申請の臨床データを集めるための臨床試験)が医師主導で2015年から開始され、中間解析で極めて高い治療成績と安全性が示されたため、2020年度中に悪性脳腫瘍の新薬として承認申請を行います。
ウイルス療法ががんの治療選択肢となる時代はまさに目前です。
G47Δの実用化とは、無限の発展性をもつ「抗がんウイルス創薬」のほんの始まりに過ぎません。G47Δの中に任意の治療遺伝子を組み込んで、特殊な抗がん機能を発揮するがん治療用HSV-1を作ることもできます。
さまざまな機能を発揮する次世代HSV-1の開発によって、がんの種類や進行度などに応じてウイルスを使い分けたり混ぜて用いたりすることができるようになるでしょう。
欧米ではすでに、第二世代のがん治療用HSV-1が悪性黒色腫の薬として認可されています。日本でもいずれ、G47Δが医薬品開発における「死の谷」を越え、すべての固形がんに使えるようになるでしょう。文字通り今大会のテーマである全がん種の根治を目指したいと思います。
世界に優る最先端技術を活用して、一日でも早く日本国民がウイルス療法を自由に選択できるように、産官学と国民が一体となって、国内開発を推し進めていきましょう。
日米がん撲滅サミット2020でお待ちしております!
『情熱大陸』、『ガイアの夜明け』でも紹介されたダ・ヴィンチ手術の名医
藤田医科大学病院 総合消化器外科 教授
宇山一郎氏
プロフィールを表示
- 徳島県に生まれる。少年時代は野球に打ち込み、王貞治氏にあこがれた。
主な経歴
- 1978年
- 静岡県立沼津東高校卒業
- 1985年
- 岐阜大学医学部卒業
慶應義塾大学医学部外科学教室入局 - 1988年
- 慶應義塾大学医学部外科学教室助手
- 1991年
- 練馬総合病院外科医長
- 1995年
- 慶應義塾大学より博士(医学)の学位を取得
- 1997年
- 藤田保健衛生大学消化器外科講師就任
- 2002年
- 藤田保健衛生大学消化器外科助教授に昇格
- 2006年
- 藤田保健衛生大学消化器外科教授に昇格
王貞治氏の胃がん手術を執刀 - 2007年
- 三遊亭圓楽(5代目)の胃がんの手術の執刀
- 現在
- 藤田医科大学 医学部 総合消化器外科学講座 教授
病院 総合消化器外科 診療科長
サージカルトレーニングセンター センター長
専門書以外の著書
- 2014/9
- 第一刷発行 幻冬舎
「1週間で退院できるがん手術」 - 2015/9
- 第一刷発行 PHP新書
「日本の手術はなぜ世界一なのかー手術支援ロボットが拓く未来ー」 - 2019/7
- 第一刷発行 幻冬舎
「名医の情熱 がん手術のトップランナーたち」
出演番組
- 2008/10/8
- TBS「これが世界のスーパードクター!第9弾」
- メーテレUP! t特集 神の手を持つスーパー外科医
- 2011/5/2
- NHKディープピープル「#3胃がんのスーパー外科医」
- 2011/9/27
- ガイアの夜明け 切らずに治す~がん治療最前線~
- 2014/9/28
- 情熱大陸
- 2013/12/17
- news every. 特集 胃がん
- 2018/10/14
- 命を救う!スゴ腕ドクター12~最新治療スペシャル~ がん治療を変える!最先端ロボット手術
- 2015/7/10
- BSフジ 革命のイムズ
- 2019/11/17
- 中京テレビ開局50年x名古屋大学創立80周年 カッティングエッジ ロボットの驚きの世界
- 平成30年5月30日
- NHK Eテレ きょうの健康 メディカルジャーナル 保険適応拡大 ロボット支援手術 最新情報
- 平成30年5月16日
- 未来世紀ジバング 大きく変わる がん治療最前線 テレビ愛知
- 2014/10/9
- BS日テレ 医療の古今物語
- 平成29年1月5日
- イッポウ 「医工連携」激変する医療
- 2014/7/1
- 林 修の 今でしょ! 講座 東洋医学 VS 西洋医学 日本人が悩む8つの病期と症状を解決!
- 2011/2013
- 東海テレビ スタイルプラス
- ご来場の皆様へのメッセージ
- 消化器がんに対する内視鏡手術支援ロボット手術は現時点で、食道がん、胃がん、直腸がん、膵臓がんの領域で保険診療が可能であり、諸外国と異なり、殆どの患者さんが大きな経済的負担を負うことなく受けられる手術です。胃がんにおいては、先進医療Bによって施行された臨床試験により、現在施行されている従来の腹腔鏡手術より術後合併症がロボット支援手術の方が少ないという結果がでております。術後合併症は患者さんに多大な苦痛と長期入院を要し、また長期生存率を悪化させる可能性が大きいことも推測されています。ロボットを使用した遠隔操作で大丈夫なのか?という疑問を抱かれる患者さんもいらっしゃると思います。実際は、人間の手で直接行うより、精緻な操作が可能であり、内視鏡手術支援ロボットの扱いに熟達した外科医が使用すれば、より安全で精密は手術が可能となります。
今回のがん撲滅サミット公開セカンドオピニオンでは、ロボット支援手術に対する皆さんの多くの疑問にお答えしたいと思います。
『情熱大陸』、『スッキリ』でも紹介された大腸内視鏡手術の名医
NTT東日本関東病院 内視鏡部 部長/消化管内科 部長
大圃(おおはた)研氏
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専門医・認定医
- 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本内科学会認定医
日本消化管学会胃腸科専門医
日本消化器内視鏡学会関東支部評議委員
主な経歴
- 1974年
- 茨城県生まれ
- 1998年
- 日本大学医学部卒業
JR東京総合病院 内科研修医 - 2000年
- JR東京総合病院 消化器内科 入局
- 2007年
- NTT東日本関東病院 消化器内科医 入局
- 2011年
- NTT東日本関東病院 消化器内科医 医長
- 2013年
- NTT東日本関東病院 内視鏡部 部長
- 2014年
- 大連医科大学付属 大連市中心病院 消化内鏡二科 特聘教授(中国)
Qilu Hospital of Shandong University 客員教授(中国) - 2016年
- 東京女子医科大学附属成人医学センター 消化器科 非常勤講師
蘇州相城区人民病院 消化器内科 客員教授(中国)
北京大学付属人民病院 消化器内科 客員教授(中国) - 2017年
- 東京医科大学 消化器内視鏡学分野 兼任助教
- 2018年
- 南昌大学第一附属医院 消化器内科 客員教授
- 2019年
- NTT東日本関東病院 消化管内科 部長
- 趣味は『内視鏡』と豪語する、内視鏡医 大圃研。
現在、日本におけるがん罹患数1位、2位を占める胃がんと大腸がん。
開腹手術に代わる、おなかを切らない治療“内視鏡治療:ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)”の第一人者。
外科手術に比べ患者さんへの負担が少なく、画期的な治療法と言われている。通常専門が分かれる「胃・食道・大腸」3つの部位の治療を一人で難なくこなす。
『突き詰めるほど内視鏡には終わりが見えない。』、『我流も極めればいつか本流に。』と縦社会の医療業界の中で、従来の医局制度に入らず腕一本の独学・我流で自らの道を切り拓いた異端児。
強面に似合わない面倒見の良さ、一切派閥に属さない自由さ、圧倒的な技術力に魅せられて、国内外から弟子入り希望が絶えない。技術を広める事が患者さんの為になる、と国内は元よりアジアを中心にヨーロッパやロシアなど世界中で指導を行い普及に努めている。
その愚直に突き進む生き様と統率力から、人材育成やリーダーシップ、自己研鑽関連の一般講演なども多数手がける。
メディア活動として2016年「情熱大陸」「サンデープラス」2018年「スッキリ」2020年「名医の極み」他多数、密着取材にも協力し力を注いでいる。
著書
- 2010年10月発行
- 分光堂「技師とナースのための消化管内視鏡ハンドブック」大圃研(著者/編集)
- 2016年10/27発行
- 羊土社「より上手く!より早く!大圃流ESDセミナー」大圃研、港洋平
- 2017年10/13発行
- 金芳堂「大圃組はやっている!!消化器内視鏡の機器・器具・デバイスはこう使え!」大圃研(編集)
- 2018年5/2発行
- 羊土社「大圃流 消化器内視鏡の介助・ケア」大圃研、港洋平、青木亜由美、佐藤貴幸、志賀拓也
- 2018年11月発行
- 金芳堂「ザ・テキスト大腸ESD」大圃研、千葉秀幸
社会活動
- 士別市地域医療アドバイザー
- 日本先端医療技術交流協会 理事
- ご来場の皆様へのメッセージ
- 大腸がんは、様々ながんの中でも比較的たちがよい、“見つけやすく、治しやすいがん”です。どういった方がかかり易いかなど家族性や生活習慣とのかかわり、予防方法がかなり解明されていて、患者様と医療者の双方にとって戦いやすい敵です。
大腸がんは大腸内視鏡検査さえしておけば初期の段階でみつける事ができ、初期に見つけさえすれば再発の可能性はほぼ無く治すことができます。そして、初期のがんはお腹を切る必要はなく、大腸内視鏡治療で治すことができます。大腸内視鏡で治療をすれば、その前後で何の変わりもない生活を送る事ができます。
つまり、きちんとした内視鏡検査・治療さえしていれば、大腸がんは皆さんの生活になんら影響を与える事がない、恐るるに足らないがん、だという事です。
そうはいってもやはり悪性腫瘍、“がん”です。比較的緩徐に進行するとはいえ、当然放置すれば命を奪われてしまいます。進行した状態であれば外科手術や抗がん剤治療などによる通院加療が必要になりますし、手術をしても人工肛門が必要になる場合もあります。治療ができたとしても、その後再発してしまう可能性は進行の程度に応じて高くなってきます。やはり早期発見・早期治療が一番大切です。
治せるがん、大腸がんで命を落とさない為にも内視鏡検査を是非受けてください。公開セカンドオピニオンでは、大腸の内視鏡検査、治療などについてのご相談、ご質問にお答えしたいと思います。よろしくお願いいたします。
神奈川県立がんセンター重粒子線センター長
量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所病院元病院長
鎌田正氏
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- 現職:神奈川県立がんセンター重粒子線センター長
- 千葉大学大学院医学研究院客員教授併任
群馬大学医学部医学科客員教授併任
新潟大学大学院医歯学総合研究科客員教授併任
北海道大学医学部医学科客員教授併任
学歴
- 昭和48(1973)年4月
- 北海道大学医学部医学進学過程入学
- 昭和54(1979)年3月
- 北海道大学医学部医学科卒業
職歴
- 昭和54(1979)年7月
- 北海道大学医学部附属病院放射線科医員
- 昭和56(1981)年9月
- 文部教官北海道大学助手(医学部附属病院放射線科)
- 昭和63(1988)年4月
- 北海道厚生連旭川厚生病院放射線科主任医長
- 平成03(1991)年6月
- 文部教官北海道大学講師(医学部附属病院放射線科)
- 平成06(1994)年10月
- 科学技術庁放射線医学総合研究所重粒子治療センター治療診断部治療課医長
- 平成13(2001)年7月
- 放射線医学総合研究所重粒子医科学センター診断課臨床検査室長
- 平成15(2003)年4年
- 放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院治療課長
- 平成20(2008)年6月
- 放射線医学総合研究所重粒子医科学センター長
- 平成28(2016)年4月
- 国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構
放射線医学総合研究所 臨床研究クラスタ長
放射線医学総合研究所病院 病院長併任
神奈川県立がんセンター重粒子線センター長
(現在にいたる)
テレビ出演
- 鳥越俊太郎 医療の現場(BS朝日)
現場に訊く!ここまで来た!がん治療
ラジオ出演
- NHKジャーナル(ラジオ第1・平日PM10:00~11:10 全国放送)
スタジオ生出演でのインタビュー
- ご来場の皆様へのメッセージ
- 最近、新しい放射線治療法としてご質問をいただく機会が多い粒子線治療ですが、保険診療あるいは先進医療として粒子線治療の適応となるがんの病態や治療の内容についてできるだけ正確な情報をお伝えできるようにいたします。
帝京大学医学部外科学講座 教授
佐野圭二氏
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- 1990年(平成2年)
- 東京大学医学部卒業
- 2004年(平成16年)
- 東京大学医学部 肝胆膵・移植外科 講師
- 2009年(平成21年)
- 日本赤十字社医療センター 外科部長
- 現在 帝京大学医学部 外科学講座 教授(2010年4月~)
専門
- 肝胆膵の悪性疾患に対する集学的治療(特に高度進行症例)
- ご来場の皆様へのメッセージ
- がんを撲滅できればそれは素晴らしいことだと思います。がんにかかったとき、闘うか闘わないか、闘うとしたらどのように闘うかを決めるのは皆さんです。闘いたい人の「がんとの闘い」に少しでもお役にたつこと、闘わないと決めた人の「がんと闘わないことに対する不安」を少しでも減らすこと、ができればと思いつつ日々診療しています。
杏林大学医学部教授・
一般社団法人 日本乳癌学会理事長
井本滋氏
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- 昭和60年3月
- 慶應義塾大学医学部卒業
- 昭和60年4月
- 慶應義塾大学病院 外科
- 昭和61年5月
- 日本鋼管病院 外科
- 昭和62年5月
- 国立大蔵病院 外科
- 昭和63年5月
- 慶應義塾大学医学部 一般消化器外科学教室
- 平成3年5月
- 足利赤十字病院 外科
- 平成4年10月
- 国立がんセンター東病院 乳腺外科
- 平成13年9月
- 同病院 乳腺科医長
- 平成19年4月
- 杏林大学医学部教授 外科学(乳腺)
- 平成30年6月
- 一般社団法人 日本乳癌学会理事長
研究テーマ
- 低侵襲治療の開発 腫瘍免疫応答の解明 希少転移乳癌の治療
著書
- 乳がんと向き合う(土屋書店)
- 乳がん予防・治療・再発防止がよくわかる本(土屋書店)
- ご来場の皆様へのメッセージ
- 乳癌は日本人女性の11人に1人が一生の間に罹患するとされ、毎年10万人の方が診断されています。乳癌は乳房を触って気がつくこともありますが、マンモグラフィあるいはエコーによる検診を2年に一度お受けになれば早期の段階で診断されます。仮に乳癌と診断されても、手術、薬物、放射線を上手に組み合わせることで十分に治癒が期待できます。特に薬物はこれまでの抗がん薬、抗ホルモン薬、抗HER2薬に加えて、細胞周期を制御するCDK4/6阻害薬、DNA修復異常を標的とするPARP阻害薬、そして免疫チェックポイント阻害薬などの分子標的薬が導入されましたので、乳腺専門医や癌薬物療法専門医などの専門医の受診をお勧めします。一方、BRCA遺伝子の異常から乳癌や卵巣癌が発症しやすいことが判明しており、この遺伝子の異常で10人に6人が乳癌を、10人に4人が卵巣癌を発症します。すでに発症された方とまだ発症されていない方を乳癌や卵巣癌から守る医療を進めることが課題でありミッションです。公開セカンドオピニオンでは皆様のさまざまな疑問にお答えすることで、乳癌診療の今について理解を深めていただけますと幸いです。
東京慈恵会医科大学疼痛制御研究講座
特任教授
上園保仁氏
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略歴
- 1985年 3月
- 産業医科大学 卒業、医師免許 取得
- 1989年 3月
- 産業医科大学大学院 修了、医学博士 取得
- 1991年 1月
- 米国カリフォルニア工科大学生物学部門 ポストドクトラルフェロー
- 2004年 11月
- 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科内臓薬理学講座 助教授
- 2009年 1月
- 国立がんセンター研究所がん患者病態生理研究部 部長
- 2015年 5月
- 国立がん研究センター先端医療開発センター支持療法開発分野 分野長 兼任
- 2015年 11月
- 国立がん研究センター中央病院支持療法開発センター 主任研究員 兼任
- 2015年 11月
- 国立がん研究センター社会と健康研究センター健康支援研究部 主任研究員 兼任
- 2017年 10月
- 長崎大学大学院医歯薬総合研究科医療科学専攻包括的腫瘍学分野 (連携講座) 教授 併任
- ご来場の皆様へのメッセージ
- がん患者さんは、がんになりそしてがんと闘う中でさまざまな痛み(体の痛み、心理的痛み、社会的痛み、スピリチュアルな痛み)に直面し、悩んでおられます。ひとつの症状がよくなっても、それだけではおそらく満足することにはならず、患者さんの全体を見つめ、患者さんの納得できる生き方に寄り添う必要があると考えます。
漢方薬は2種類以上、多いものでは18種類もの生薬でできた合剤です。患者さんの症状を改善するための「標的」も複数であることの多い薬です。そして漢方薬は患者さんの全体の症状を捉え、複数の標的に対応する薬として、また体に全体的に優しくはたらく薬のひとつであるといえます。この漢方薬が近年の研究技術の進歩に伴って、今までなぜ効くのかわからなかった作用のメカニズムが明らかになってきました。数千年前に作られ、長い歴史の中で今日までいわば安全性試験が行われてきた漢方薬は、先人からの脈々と続く経験知と科学的根拠に基づく作用メカニズムの解明とが合流し、いくつかの漢方薬は今や西洋薬の効果を補完できるところまで来ていると感じています。
公開セカンドオピニオンでは、がん治療で起こる副作用や、がんそのものが起こすつらい症状についての疑問、悩みなどをうかがい、漢方薬を通じて皆さまの疑問、悩みの解決にお役に立てれば幸いです。また皆さまからの疑問を持ち帰り、今後の漢方薬研究に生かすべくしっかりと前進してまいります。
亡き北島政樹永世大会長は漢方に力を注いでおられました。北島先生の御遺志を受け継ぐ思いで日米がん撲滅サミット2020に臨みます。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
国立国際医療研究センター病院 大腸肛門外科 診療科長
清松知充氏
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専門分野
- 大腸癌・直腸癌の外科治療
- 直腸癌手術における機能温存手術(肛門、排尿機能、性機能)
- ロボット(ダヴィンチ)手術および腹腔鏡手術による低侵襲治療
- 腹膜偽粘液腫の外科治療
- 特殊な粘液産生腫瘍の腹膜播種である腹膜偽粘液腫の外科治療【完全減量手術(腹膜切除)と術中腹腔内温熱化学療法】
- 虫垂粘液瘤(未破裂で腹膜偽粘液腫の前段階の虫垂)の手術
主な経歴
- 1998年
- 東京大学医学部卒業
- 1999年
- 癌研究会附属病院 外科
- 2000年
- NTT東日本関東病院 外科
- 2003年
- 東京大学大学院 医学系研究科 外科学
- 2007年
- 日立製作所 日立総合病院 外科
- 2011年
- 東京大学医学部 腫瘍外科 助教
- 2016年
- 東京大学医学部 腫瘍外科 特任講師、腫瘍外科・血管外科 医局長
- 2017年
- 国立国際医療研究センター病院 外科
(2018年より大腸肛門外科 診療科長)
主な資格
- 日本外科学会:専門医・指導医
- 日本消化器外科学会:専門医・指導医
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本がん治療認定医機構:がん治療認定医
- 大腸肛門病学会:専門医
- 日本内視鏡外科学会:技術認定医
- 日本ロボット外科学会:専門医・Robo Doc Pilot認定(消化器外科)
- ご来場の皆様へのメッセージ
- 大腸癌の腹膜播種というとステージIVで不治の病のように扱われてしまうことも多いですが、手術と抗がん剤などの集学的治療の組み合わせによって治癒を目指せる方もおられることをぜひ知っていただきたいと思います。この領域に関しては、日本では非常に治療が立ち遅れているのが現状で、たとえば最も良い例が、虫垂の低異型度粘液癌の破裂に伴う腹膜播種によって引き起こされる腹膜偽粘液腫という病態です。悪性度が低いために肺転移や肝転移などの遠隔転移はきわめてまれで、次第に腹腔内のみで粘液が大量に拡がっていき、抗がん剤もあまり効かないとても厄介な病態です。本邦ではしばしば抗がん剤治療を選択されてしまいますが、欧米での標準治療は完全減量手術(腹膜切除を伴う)という外科的切除に術中腹腔内温熱化学療法という 化学療法を組み合わせた療法です。典型的な症例では10年生存率が80%近い極めて良好な成績であるにも関わらず、本邦では治療自体が可能な施設もほぼなく、しかも保険診療が認められていないのが現状です。大きな侵襲を伴う手術ではありますが、我々は少しでも低侵襲に安全に行われるように日々取り組んでおり多くの患者さんが元気に社会復帰しておられます。早急に保険適応が認められるようにこのサミットを通じても認知が進むことを願っております。また一般的な大腸癌の腹膜播種についても、遠隔転移がなく播種の拡がりがある程度までに限られている方であれば、抗がん剤と完全減量手術を組み合わせることによって10%程度の患者さんに完全な治癒の可能性を見いだせることがわかってきております。大腸癌はほかの消化器癌に比較してこうした腹膜播種に対する外科治療の有効性が高いと癌ですので、できる限り治癒を目指した治療を行っていきたいと思っております。大腸癌腹膜播種の外科治療についてのご質問を中心にお答えしたいと思います。よろしくお願いいたします。
名古屋大学大学院医学系研究科 小児科学 教授
高橋義行氏
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専門医・指導医・学会役職
- 小児科専門医、血液専門医・指導医、移植専門医、小児血液・がん暫定指導医
- 日本小児血液・がん学会:理事・評議員、学術・研修委員、国際委員
- 日本造血細胞移植学会:理事、評議員、国際委員、年次集会プログラム委員
- 血液疾患免疫療法学会:理事、評議員
- 日本小児再生不良性貧血治療研究会:代表幹事
- 東海小児がん研究会:事務局長
- 日本小児白血病・リンパ腫治療研究会(JPLSG):代議員、SCT委員
- 日本小児白血病研究会(JACLS):代議員、SCT委員長
- 日本小児神経芽腫研究グループ(JNBSG):運営委員、化学療法委員、新規治療検討委員
- 1967年
- 愛知県生まれ
- 1992年
- 名古屋大学医学部医学科 卒業
名古屋第一赤十字病院 研修医 - 1994年
- 名古屋第一赤十字病院 小児科医
- 1995年
- 名古屋大学医学部附属病院 小児科医
- 1996年
- 名古屋大学大学院医学系研究科小児科学大学院 入学
- 2000年
- 名古屋大学大学院医学系研究科小児科学大学院 卒業
- 2000年
- 国家公務員共済組合連合会 名城病院 小児科医
- 2000年
- 名古屋大学医学部附属病院 小児科 医員
- 2001年
- National Institutes of Health, NHLBI, Hematology Branch, Tumor Immunology/Stem Cell Transplantation, Visiting fellow(Childs lab)
- 2006年
- 名古屋大学医学部附属病院 小児科 医員
- 2006年
- 名古屋大学医学部附属病院 小児科 助教
- 2010年
- 名古屋大学医学部附属病院 小児科 講師
- 2011年
- 名古屋大学大学院医学系研究科 成長発達医学 准教授
- 2016年
- 名古屋大学大学院医学系研究科 小児科学 教授
現在に至る
- 2001年から4年半、米国国立衛生研究所(NIH)で、「がん免疫」の研究を行い2006年に帰国した。帰国後は名古屋大学医学部小児科で教員として臨床、教育と研究に従事し、2013年には名古屋大学病院が「小児がん拠点病院」に最高点で認定されている。2016年10月に名古屋大学小児科教授に就任、小児がんに対するがん免疫療法の第一人者である。
現在、国からAMED研究費を取得して、小児固形がんで最も頻度の高い神経芽腫の高リスク群を対象に、ドナーの免疫を利用したがん免疫療法として臍帯血移植を含む多施設前向き臨床研究の研究代表者である。
また、再発または難治性の急性リンパ性白血病の細胞表面に発現するCD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体遺伝子導入T(CAR-T)細胞療法は、2017年に世界で初めて米国で、日本でも2019年に薬事承認されたばかりの有望ながん免疫療法であるが、世界中で高額な製造コストの課題が問題とされている。これらの問題を克服するため、ウイルスベクター法を使わず酵素ベクター法を用いて、より安全で低コストのCAR-T細胞療法の開発を行った特許申請技術を行い、2018年に富士フィルムグループの株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)とライセンス契約を締結し安価なCAR-T細胞製剤の薬事承認を目指して治験を予定している。タイのチュラロンコン大学やベトナムのフエ中央病院から要請を受けて小児がん治療も支援しており、2020年7月にチュラロンコン大学の倫理委員会で急性リンパ性白血病および悪性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法臨床試験実施が承認され、東南アジアの小児がん治療への貢献が期待されている。CAR-T細胞療法に関する特許出願技術については、2018年、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー:そもそも総研」、2019年、NHK「おはよう日本」、TV東京「ワールドビジネスサテライト」で紹介されている。
クラウドファンディングで寄付を募って、中部地区の小児がんサバイバーとそのご家族を中日ドラゴンズの試合に招待するイベントや、名古屋大学病院のCT,MRI,PET検査室に小児用の装飾を行う取り組みも行っている。
日米がん撲滅サミット2020で、ぜひ皆さんのご質問をお待ちしております、と高橋医師本人も楽しみにしている。
- ご来場の皆様へのメッセージ
- 小児がんは、一般的には中学生までに発症する「がん」の総称です。主な小児がんは、白血病・悪性リンパ腫、脳腫瘍、神経芽腫、胚細胞腫瘍などです。血液のがんである白血病やリンパ腫を除き、大人ではまれなものばかりです。わが国では年間2,000~2,500人の子どもが小児がんと診断されています。発展途上国における子どもの病死の原因は感染症が多いのにたいして、日本を含む先進国における子どもの病死の原因は小児がんが第一位なのです。小児がんは、外科手術治療、抗がん剤による薬物療法、放射線治療、造血幹細胞移植などを組み合わせて治療します。成人のがんに比べて抗がん剤や放射線療法に対する効果が高いのも特徴で現在では約70-80%が治るようになってきました。しかしながら、小児がんは希少疾患で、成人のがんより市場規模が小さいため、製薬会社が薬事承認を目指す臨床治験では小児が対象外になることも多く、開発が後回しになりがちです。最近では、がんを免疫で治療する「がん免疫療法」の進歩によって新しい治療薬が小児がんの治療成績向上に期待されています。また、子どもは発育途中にあるため、がんが治ったあとも治療の合併症がその後何年も経ってからあらわれることがあり、これを晩期合併症といいます。このため年齢や疾患、治療内容に応じた長期にわたるフォローアップも必要になります。我が国では、2013年から小児がん拠点病院が全国で15施設指定されており、再発・難治の小児がんの治療成績の向上や長期フォローアップの整備を進めています。
公開セカンドオピニオンでは、小児がんの治療やフォローアップなどについてのご相談、ご質問にお答えしたいと思います。よろしくお願いいたします。
スペシャルゲスト
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所ワクチン・アジュバント研究センターセンター長
國澤純氏(実践的な食事による腸内細菌と腸管免疫活性について)
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略歴
- 1996年大阪大学薬学部卒業。2001年薬学博士(大阪大学)。米国カリフォルニア大学バークレー校への留学後、2004年東京大学医科学研究所助手。同研究所助教、講師、准教授を経て2013年より現所属プロジェクトリーダー。2019年より現所属センター長。
その他、東京大学医科学研究所・客員教授、神戸大学医学研究科・客員教授(連携大学院)、大阪大学医学系研究科、薬学研究科、歯学研究科・招へい教授(連携大学院)、広島大学医歯薬保健学研究科・客員教授、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構・客員教授などを兼任
- ご来場の皆様へのメッセージ
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免疫はがん細胞を排除する生体システムの一つとして知られています。さらに近年新しいがん治療薬として目覚ましい効果を発揮している免疫チェックポイント阻害剤も、その名が示すように免疫を標的としています。一方、私たちが持つ免疫システムを見てみると、免疫細胞の半分以上は腸に集積していることが分かります。この腸の免疫は、腸だけではなく、体の様々な部位の免疫機能にも影響を与える免疫システムの司令拠点としての機能が分かりつつあり、その働きに注目が集まっています。特に腸の免疫は、私たちが日々摂取する食事から得られる成分や近年健康との関わりが注目されている腸内細菌の影響を受けることから、食や腸内細菌と免疫システムとの関係は一般にも広く注目されている領域です。このような食や腸内細菌と免疫システムとの関係について、ご質問をお待ちしております。
ほか、現在検討中