一般社団法人 日本経済団体連合会 メッセージ
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一般社団法人 日本経済団体連合会 審議員会 副議長
アステラス製薬株式会社 代表取締役会長
畑中 好彦
『日米がん撲滅サミット2020』の開催を心よりお慶び申し上げます。また、当サミットの開催にご尽力されました関係者の皆様に心より敬意を表します。
今年は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって世界が大きな苦難に直面しました。一方、この様な環境下で、個々人が自分自身にとっての新しい日常(New Normal)を前向きに実践していることや、各企業が従前にも増してESG(Environment/環境、Social/社会、Governance/ガバナンス)に対する取り組みを加速させていることに、未来への希望を見出すことができます。
がんは日本人の死因の第一位を占めており、国民の2人に1人が一生に一度はがんに罹る時代ですが、がんに対する医療は新たな治療の開発や診断技術の確立によって日々進化しております。その範囲は治療だけでなく、治療後の生活や予防にまで広がってきております。
日本経済団体連合会は、デジタル技術等の活用を人間の想像力・創造力により課題解決や価値創造につなげる新たな社会「Society 5.0」の実現を目指し、新型コロナウイルス感染症をはじめとした様々な課題にも耐えうるレジリエントな保健医療システムの将来像として「Society 5.0時代のヘルスケアⅡ」を今年7月に提言しました。本提言は、ヘルスケア分野のデジタルトランスフォーメーションをとりわけヘルスケアデータ活用という観点で推進することによって、病気の予防や早期治療を可能とし人々の健康寿命の延伸をもたらすものです。その実現は、がんと向き合う患者さんやご家族の皆様に対しても福音をもたらすものであると考えます。
がんを撲滅するには、医療界とヘルスケアに係わる産学官が日本のみならず国際的な連携・協力のもとに取り組みを進めていくことが必要不可欠です。私たち経済界は、今後も世界の皆様と手を携えながらイノベーションを絶えず創出し社会に価値を提供することで、誰もが自分らしく活躍できる社会の実現に貢献してまいります。
本サミットががんと向き合う患者さんとご家族の皆様の希望につながる素晴らしいものとなることを祈念しメッセージといたします。