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公益社団法人 日本医師会会長

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中川 俊男

『日米がん撲滅サミット2020』のテーマは「今、日米で始まるがん撲滅への挑戦!不可能を可能に変えろ!」であり、非常に重要なテーマであると認識しております。

さて、本年1月以降、新型コロナウイルスが感染拡大の猛威を振るっています。4月7日には緊急事態宣言がなされ、がん検診や治療・手術の延期や面会の中止などの対応がとられました。緊急事態宣言解除後に感染拡大防止の適切な対応のもと順次再開されたものの、今年度の受診者数の減少は免れない状況です。また、このことに伴う、がん発見の減少、がん登録の停滞も懸念されます。

また、医療機関は感染防止対策に取り組んでいるところですが、医療機関や健(検)診機関への受診を控えたり、先延ばしするといった現状があり、病気の発見が遅れたり、悪化した方が増加しているとの報告もあります。このことから日本医師会では、患者さんが安心して受診できるよう、感染防止対策を徹底している医療機関に対して、『みんなで安心マーク』を8月7日より発行を開始いたしました。

現在、わが国において国民は新しい生活様式を求められていますが、新型コロナウイルス感染症が今後収束を迎えたとしても、完全に元のライフスタイルに戻ることはないと考えます。2023年からの、第4次がん対策基本計画の策定に向けての議論が今後始まりますが、この感染症の様々な影響により、がんをはじめ、疾病構造の変化も予測されます。今後はその変化を注視して今までとは異なるアプローチからのがん対策の取り組みも求められます。

プレシジョン医療をはじめ、昨今のがん医療は目まぐるしい進歩を遂げています。新たな診断法や治療法の開発など、医療技術の進歩は、その有効性・安全性を担保したうえで、必要としているすべての人がその恩恵を享受できるべきであると考えます。

真に効果的ながん対策の推進ということを考えた場合、我々が最も目を向けなければならないのは、がん患者さんやご家族の方が本当に望んでおられることは何か、それをいかにして理解し、様々な施策につなげていくかということであります。

日本医師会といたしましても、本会が進めているかかりつけ医機能の充実・強化を引き続き地域医療の支援に努めるとともに、安心して平等に医療を受けられるよう、国民の皆さまに、より良い医療を提供するため、尽力してまいります。

本集会の開催にあたり、ご尽力されました関係者各位に深く敬意を表し、本サミットが有意義なものとなりますことを祈念いたします。

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