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一般社団法人 日本経済団体連合会 メッセージ

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一般社団法人 日本経済団体連合会

一般社団法人 日本経済団体連合会 審議員会 副議長
アステラス製薬株式会社 代表取締役会長
畑中 好彦

この度、「第5回がん撲滅サミット」が開催されますこと、心よりお慶び申し上げます。また、当サミットの開催にご尽力されました関係者の皆様に心より敬意を表しますとともに、がん撲滅に向け当サミットの大会長を務めてこられ今年5月にご逝去された北島政樹先生に謹んで哀悼の意を表します。

がんは世界でも死亡原因の上位を占めておりますが、がんに対する医療は科学技術の進歩と多様化によって日進月歩で進化してきました。昨今では、ビッグデータやAIなどのデジタル技術の活用が進む中、新たな治療法の開発や診断技術の確立に向け、医療界と産学官が一体となってイノベーションの創出に取り組んでいるところです。

経団連では、革新的なデジタル技術と人々の創造力の融合によって、社会の課題を解決し、価値を創造する社会を「Society 5.0」とし、昨年3月に医療・ヘルスケアの将来像を示した提言「Society5.0時代のヘルスケア」をまとめました。Society 5.0時代のヘルスケアでは、「医療から未病ケア・予防へ」、「画一的な治療から個別化医療へ」とその重心を移し、「個人が自らのデータを活用し、主 体的に健康を管理する」ようになります。このような社会の実現には、ゲノム情報をはじめとする個人の健康医療データの活用が必須となります。その結果、個人が最適なヘルスケアサービスを最適な時期に受けられるようになり、健康寿命の延伸や医療・社会保障費の最適な配分にも資することが期待されます。

がん治療においては、ライフステージや就労状況などに基づく個人の多様なニーズに応じた治療やサポートが必要です。そのための治療技術の開発や新たなサポート体制の構築に対して、経済界が果たすべき役割は大きいと認識しています。加えて、治療を受けながら仕事をしている方、家族として治療を支えながら働いておられる方々が、より安心でき、そして柔軟に働くことができるよう、意識改革や社内制度の整備を進めています。また、健康経営にも積極的に取り組むことで、社員の健康づくりや疾病の発症予防・重症化予防などにつなげています。社員一人ひとりが安心して働くことができることは、企業活力の向上にもつながりますので、今後一層力を入れていきます。

がん撲滅を目指すには、患者さんとご家族、医療関係者の皆様だけではなく、産学官も含めた垣根のないオールジャパンでの取り組みを進めることが不可欠です。私たち経済界も、皆様と手を携えながら、イノベーションを絶えず創出し、社会に還元することで、誰もが生き生きと活躍できる社会の実現に貢献してまいります。

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