大会長ご挨拶

『世界がん撲滅サミット2023 in OSAKA』大会長 原 丈人
アライアンス・フォーラム財団 代表理事

『世界がん撲滅サミット2023 in OSAKA』大会長として一言ご挨拶申し上げます。

おかげ様で新型コロナウイルス禍も一時の勢いを失いつつありますので、本年も本大会を開催致します。

政府、経済界、医療界、そして各界の皆様、ご協賛いただいた皆様、関係者、患者の皆様に心より御礼申し上げます。

私は20代半ばに日本を離れ現在に至るまで、ずっと海外に暮らしております。20代は中央アメリカの考古学に没頭、29歳の時にシリコンバレーで米国最初の光ファイバーディスプレーシステム開発メーカーをスタンフォード大学のキャンパスで立ち上げたのを皮切りに30代から40代にかけてソフトウエア、半導体、通信技術、バイオメディカルなど先端技術分野の事業をアメリカ、欧州、イスラエルでいくつも立ち上げ、そのうちいくつかは世界的な大企業に成長しました。50代ではアジア、アフリカなど途上国世界で技術を応用して貧困問題を解消することに取り組んできました。国連でも政府間機関特命全権大使として飢餓、栄養不良、貧困問題などに取り組んできました。

そしてさらにこの理念を昇華させるため、私は「天寿を全うする直前まで健康でいることを実現できる世界最初の国に日本がなる。」というビジョンを2013年に掲げました。

さらには、2050年までには人類を苦しめている6,500種類の難病も日本でなら治療の可能性があるという世界的な国家をつくりたいと考えています。

人口減少と急速な高齢化時代に突入する我が国において国民一人一人にとっても希望を持つことができ、日本人として誇りを持てるビジョンを掲げたい。実現に向けて我が国が着実に歩む姿をみる諸外国は日本に対して憧憬の念を抱くでしょう。

ところで私はこうした活動の中で、がん撲滅サミットの存在を知りました。提唱者は作家でジャーナリストの中見利男氏です。

いつの日か、がんを撲滅したいと願い、政府と民間が一体となって取り組んでいるがん撲滅サミットは日本だけではなく、広く国際社会でも必要な活動です。

 今、日本に必要なことはがん医療界に革新的な技術を導入し、その力によってがんを撲滅するという力強いエネルギーです。海外で標準治療になるのを待ってから我が国が追随するというのでは壁は突破できません。自らが先頭に立って壁を突破しようと工夫しなければなりません。

主だったがんの撲滅を2030年までに実現し、世界で最初の「がん撲滅国家」となることを目指そうではありませんか。私はがん撲滅と並行して心臓病、脳、肝臓、肺などの病気治療技術や環境の向上、車椅子や失明からの解放など「大病をしても回復し寿命を全うする直前まですべての国民が健康に暮らせる世界最初の国をつくる」ことに向けて、これからも尽力していきたいと思います。

新型コロナウイルス禍の中で苦しんだこの数年間、我々は失ったことも教訓として得られたこともあります。必要なことはがん治療法のさらなる開発と支援を行うこと以外に、がんを未然に防ぐ治療法の確立です。

そこで今大会のテーマは『今、大阪から世界に広がるがん未来医療への挑戦! 希望の光はここにある!』と致しました。

がん患者がそこにいる以上、我々は現状に満足して立ち止まることは許されません。「がん撲滅」という人類のニューフロンティアに対し、不可能を可能に変えるため共に前進しようではありませんか!

岸田文雄内閣総理大臣が新しい資本主義として公益資本主義による改革を進める中でがん医療の世界にも公益資本主義の発想は必要です。

公益資本主義の理念で制度改革を行い、日本を、寿命を全うする直前まですべての国民が健康で生きることができる世界最初の独立国家にするには、まず第一に、がん撲滅をやり遂げねばなりません。

もう、がん撲滅は日本人だけの戦いではありません。人類全体の戦いにしなければなりません。「いのち輝く未来社会に向けて」という理念を掲げる2025年の大阪・関西万博の会場となる、ここ大阪の地で本日、私共はそれを実感していただける大会にして参ります。

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