厚生労働大臣メッセージ(2020)

厚生労働大臣
田村 憲久

『日米がん撲滅サミット2020』の開催、誠におめでとうございます。がん患者やご家族の皆様を始め、医療従事者や医学研究者及び各業界における企業の方々等がお集まりになり、本サミットが盛大に開催されることは素晴らしいことです。開催に御尽力された関係者の皆様に、深く敬意を表します。

我が国において、がんは、昭和56(1981)年から死因の第1位であり、生涯のうちに国民の約2人に1人ががんに罹患し、3人に1人ががんで亡くなっているなど、依然として、国民の生命と健康にとって重大な問題です。

厚生労働省では、がん対策のより一層の推進を図るため、2018年3月に閣議決定した「第3期がん対策推進基本計画」に基づき、「がん予防」、「がん医療の充実」、「がんとの共生」を3本柱として、皆様が安心かつ納得できるがん医療や支援を受け、尊厳を持って自分らしく生きることの出来る社会を実現していきたいと考えております。

がん予防については、がんによる死亡率の減少という目標を達成していくため、生活習慣の改善や、ウイルスや細菌の感染等の予防可能ながんのリスクの軽減、また、科学的根拠に基づくがん検診の推進や受診率向上、精度管理の更なる向上等に取り組んで参ります。

また、がん医療の充実については、個々人の体質や病状に適した、より効果的で効率的ながんの診断、治療、予防が可能となるがんゲノム医療等の推進を図ること、それぞれのがんの特性に応じてがん医療の均てん化・集約化を行い、効率的かつ持続可能ながん医療を実現すること等に努めて参ります。

さらに、がんとの共生については、がん患者の就労支援の推進を図るため、関係者等が、医療・福祉・介護・産業保健・就労支援分野等と連携し、効率的な医療・福祉サービスの提供や、就労支援等を行う仕組みを構築することで、患者の状況に応じた治療と仕事両立プランを活用したトライアングル型サポート体制の構築を進めています。

最後に、本サミットの成功と本日お集まりの皆様方の今後ますますの御発展、御健勝を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。

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