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2019.11.27

内閣官房長官 メッセージ(2019)

内閣官房長官
菅 義偉

第5回がん撲滅サミットの開催を心よりお慶び申し上げます。

はじめに、医学の進歩に向け、日々、がん治療、がん研究に取り組んでおられる関係者の皆様の取り組みに対して心より敬意を表します。

がんは、昭和56年より死因の第1位であり、平成29年には、年間約37万人が亡くなり、生涯のうちに、約2人に1人が罹患し、3人に1人ががんで亡くなっているなど、依然として国民の生命と健康にとって重大な問題であります。

こうした状況を踏まえ、政府をあげてがん撲滅に向けた取り組みを積極的に推進すべく、昨年3月に閣議決定した「第3期がん対策推進基本計画」を基に、がん検診受診率の向上、がんゲノム治療の推進、治療と仕事の両立支援などに取り組んでいます。

また、研究開発分野については、2014年に策定した「健康・医療戦略」及び「医療分野研究開発推進計画」において、基礎研究から実用化へ一貫して繋ぐ重点プロジェクトの一つの柱として、がん研究を位置付けており、今年度は160億円の研究費を運用しています。

具体的には、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)を中心に、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の三省と連携して研究開発を推進しており、血液がんだけでなく、固形がんに対しても高い治療効果を期待できるPrime CAR-T 細胞の開発や、がん細胞だけを攻撃する、日本初の脳腫瘍に対するがん治療ウイルス薬の製造販売承認申請など、研究の成果が着実に見られているところです。

来年度以降は、これから策定する次期の戦略及び計画のもと、健康寿命延伸に資するよう予防にも着目しつつ、再生・細胞医療、遺伝子治療やゲノム・データ基盤といった医療技術・手法の研究開発を推進し、がん研究の一層の進展に寄与してまいります。

今後も、がん研究をはじめとして、健康長寿社会の実現に向けた多くの施策を通じ、国民が健康で安心して暮らせる社会、医療体制を構築すべく努めていきたいと考えています。

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