
東京女子医科大学病院
看護部 診療看護師
皆様、はじめまして。東京女子医科大学病院で診療看護師として活動しております。
今回「世界がん撲滅サミット2023in Osaka」に参加させていただく大変貴重な機会を頂き心より感謝申し上げます。
本会に御参加の皆様は「診療看護師」という言葉をご存知でしょうか。
日本における診療看護師(Nurse Practitioner:以下NP)教育は2008年から大学院修士課程で行われ、2023年4月現在759名の診療看護師が全国で活躍しています。
診療看護師の役割は「医師、薬剤師等の他職種と連携・協議を図り、一定レベルの診療を自律的に遂行し、患者の『症状マネジメント』を効果的・効率的タイムリー実施することにより患者のQOLの向上を図ること」(日本NP教育大学院協議会)です。
私はこれまで手術看護を行ってきましたが、2019年診療看護師資格を取得し、卒後1年目は内科外科を含む6診療科で研修を修了後、心臓血管外科で診療看護師としての活動を開始しました。
診療看護師として患者さんの術前術後管理を医師とともに調整しながら活動しています。
日々の中では患者さんが理解できるように説明を行い安全安楽に実施することを心がけています。病棟では、術後食事が進まない患者さんの食事内容の調整も行いますが、何気ない患者さんの声から、身体診察を行い脳卒中が疑われたため、医師へ調整しCT検査実施後に術後脳梗塞が見つかった事例もありました。患者さんのケアを通して何気なく話してくれた事がきっかけでした。
病院では患者さんを中心に医師や看護師、理学療法士、言語聴覚療法士、栄養士、社会福祉士、薬剤師など他職種との関わりも非常に多く、患者さんの治療は多職種に支えられていることを実感します。病棟、手術室、集中治療室、外来と横断的に活動できる立場として、患者のケアやキュアが円滑に行われるように連携する立場でもあると感じます。
患者さんにも、一緒に働く仲間にも、できるだけタイムリーな関わりが行えることを配慮し、お互いがWIN-WINな関係になれるよう存在でありたいと心がけております。
本会を通じて「診療看護師」を知っていただく機会になればと思います。
