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大会長ご挨拶

武藤 徹一郎

第3回がん撲滅サミット
大会長 武藤 徹一郎
公益財団法人がん研究会有明病院
メディカルディレクター・名誉院長

謹啓 皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

第3回がん撲滅サミット大会長として一言ご挨拶させていただきます。

果たして、がんは撲滅できるのか。

古代エジプト、ギリシャの時代より我々人類に突きつけられたこの課題の前に、これまで多くの先人が様々なアプローチを試み、時には失敗しつつ、失敗の中から成果を見出し、少しずつこの課題の解決に向けて、たゆとう波のように前進と後退を繰り返して参りました。

この日本でも今から109年前の1908年に私共、公益財団法人がん研究会有明病院の母体となる「がん研究会」が山極勝三郎先生、渋沢栄一氏ほかの先達によって創立されましたが、その理念は『がん撲滅によって人類の福祉に貢献する』という崇高な理想でした。残念ながら109年経過した今でも私共は「がん」との闘いに苦しみ、時に打ちのめされそうになりながらも、未だにその存在を撲滅するに至っておりません。

20世紀最大の発見の一つである遺伝子の解明を契機として、がんの本態解明が進み、その成果に基づいた治療法が著しく進歩しました。がんの5年生存率が65%にまで改善したのも、これらのがんの基礎的研究のおかげです。しかし、同時にがんを撲滅することがそう簡単ではないことも判明してきました。がん研病院が有明に移転する際に「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」を使命(Mission)に選んだ所以でもあります。さらに近年になってがんとの闘いに勝ち残った人々、いわゆるキャンサーサバイバーが500万人を越え、今後ますます増加すると予想されています。サバイバー達の生活環境をどう整えるかは私達につきつけられた大きな問題であり、この問題の解決なしにはがん克服は語れないでしょう。

大事なことは、がん撲滅を目指しつつ、がんを克服したキャンサーサバイバーが普通に生活できる社会を育成するという理想の灯を決して消すことなく、闇夜を連綿と照らす松明のように灯し続けることであり、日本人いや人類全体が心を一つにしてこの目標に向けて起ち上がり、挑み続けることです。

すでに素晴らしい研究者が、その情熱とチャレンジ精神溢れるエネルギーによって、がんという厚い壁を打ち砕きつつありますし、既存の治療法の中でも優れた研究者によって、より効果のある外科手術や治療法が開発されております。

また私も参加させていただいたのですが、今年の4月1日に東京オペラシティで開催された『がん患者が歌う春の第九』では、がん患者とその家族、医療関係者など多勢の皆さんがベートーヴェンの第九を心を一つにして格調高く、「歓喜の歌声」を高らかにホールに響かせました。がんになっても、サバイバーとして、がんを克服して生き生きと生きようとされている患者の皆さんが全国的に燎原の火の如く登場され、次々に社会的に活躍、貢献できるというメッセージをお届けできたと思います。このような着実な歩みによって人類は、必ずがん撲滅、克服という理想郷に辿り着くことができると信じております。

お陰様でがん撲滅サミットは今年で3回目を迎え、いよいよオールジャパンの体制の構築に向けて新たなスタートを切ることとなりました。

そこで、この度、2017年11月12日(日)パシフィコ横浜メインホールにて『第3回がん撲滅サミット』を開催致します。

現在のプログラムは来賓の皆様よりご祝辞をいただいたのち大会長による開会宣言、学術講演。そして政府の成長戦略の鍵を握っておられる内閣総理大臣補佐官、内閣官房健康・医療戦略室室長の和泉洋人氏による日本政府のがん撲滅戦略についてのご講演と、厚生労働事務次官 二川一男氏による政府のがん政策に対するご講演をいただきます。

がん医療に対する国の戦略や最新情報を知ることは、医療者のみならず患者の皆様にとっても重要なことかと存じます。

さらにAMED(日本医療研究開発機構)末松誠理事長のご講演の後、国立がん研究センターがん対策情報センター長 若尾文彦氏によるご講演。そして今、元気にご活躍されておられる方々のために公益財団法人がん研究会有明病院病院長 山口俊晴氏よりがん予防に対する講演をいただきます。

続いてNIH(米国国立衛生研究所)、NCI(米国国立がん研究所)の主任研究員 小林久隆氏によるアメリカのがん撲滅戦略と日本人が開発した画期的ながん治療法についてお話をいただきます。特に今回は10月中旬に行われるNCI長官賞受賞後の記念講演となります。オバマ前大統領が2012年の一般教書演説の中で同氏のお名前を挙げて賞讃された世界のニューリーダーのお話を直接お伺いできる、またとない機会です。

そのあとは、いよいよがん撲滅サミットの目玉となる企画 公開セカンドオピニオンを復活開催させていただきます。登壇される医師の皆さんは全員医療界のトップランナーばかりですので、皆様どうぞ悩みやご質問をご相談下さい。

そして大会長による「横浜宣言」ののち閉会となる予定です。

大事なことは、敵は患者同士でも医療者同士でもないということです。がんという大いなる人類の敵に対して政府、経済界、患者、医療者が心を一つにして向き合う環境を作り上げることです。それこそががん撲滅サミットが旗揚げされた一番の目的です。どうぞ私共の趣旨をご理解いただきご協力、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

皆様お一人お一人が、がんと闘うオールジャパンの一員です。ぜひ当日、会場でお会い致しましょう。

謹白

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