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大会長ご挨拶

佐治 重豊

第4回がん撲滅サミット
大会長 佐治 重豊
アジア臨床腫瘍学会名誉会長
公益財団法人がん集学的治療研究財団前理事長
岐阜大学名誉教授

謹啓 皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

第4回がん撲滅サミット大会長として、一言ご挨拶させていただきます。

おかげ様で昨年の大会は武藤徹一郎前大会長(第4回大会メディカルアドバイザー)のリーダーシップによって北は北海道から南は沖縄までの全国各地の皆様をはじめ、中国、韓国、台湾など内外から約1000人の皆様をお迎えし、大盛況のうちに終了することができました。今大会からは会場を東京ビッグサイトに移して開催されますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

さて、人類はこれまで約4000年近くがんと闘って参りましたが、何度も打ちのめされ続けてきたことは否定困難な事実です。しかし、ここ50年近くになって、「がんは克服できる」ものだという認識が生まれ、今や第4の治療と呼ばれる免疫療法の登場と、これらのベストミックスによってがんを克服しようという集学的治療の研究が進化・発展し、人類はいよいよ「がん撲滅」への扉に手をかけるところまで辿り着けたと考えています。今後はゲノム医療やAIの導入、免疫チェックポイント阻害剤の普及、光免疫療法やウイルス療法のような新しい治療法の登場によって、いよいよ人類とがんとの闘いは最終局面に突入する可能性と予感が溢れています。

では、そのリーダーシップを握るのは誰か? 答えは明白です。政府、財界、医療界、そしてがん患者やご家族にほかなりません。そうです。まさにオールジャパンの力でがんとの闘いに終止符を打つ努力と成果をみせなければなりません。

かつてケネディ大統領は、「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何をなすことができるのかを問うて欲しい」と語りました。国の動きを国民がリードする。そして国民の願いを国が後押しをして共に実現する。これこそ民主主義の根幹であり、正に「がん撲滅サミット」が民間から立ち上がった意義はここにあると信じています。

また同時に、上記の言葉は医療者及び研究者に向けられた言葉でもあります。国民をがんから救うために何ができるかを考える。そして国の支援を得ながら研究のための研究に終わるのではなく、一日も早く、その実りを患者の下に届けていくことが重要です。

WHO(世界保健機関)は1948年に「達成可能な最高水準の健康を享受することは人種、宗教、経済的、社会的条件の如何に関わらず、全ての人の基本的権利の1つである」と宣言しました。さらに1966年の国連総会で採択された経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約では、健康権は「全ての者が到達可能な最高水準の身体的及び精神の健康を享受する権利」と定義されました。つまり、「最高水準の身体的、精神的健康」を希求することは、人類の権利であると高らかに謳っているのです。したがって、がんを治したい、少しでも良い治療を受けたいと願う行為は、即、「患者の権利」でもある訳です。

同時に、患者としても、がんに対する正しい知識を持ち、これらに的確に対応する戦略的思考を持ち合わせなければならないのも事実です。

そのためにも医療者は患者に対して愛情を以て寄り添う態度、自分の専門外の知識でも患者の皆さんに提供する機会を決して奪ってはなりません。厚生労働省の見解がそうであるように、むしろ、現行のエビデンスを堅持しつつ、次世代型の標準治療を生み出すことも、国や医療者の当然の責務になります。

そこで今大会のテーマを「がん医療と新しい時代の幕開け」と題し、少しでも新しい知識を得て、治療への選択肢を増やしつつ、更に希望を持ってがんと闘う新しい社会を構築する。その一助となる大会を皆様と共に目指したいと考えております。

当日は、開会式に引き続き大会長講演、政府からは内閣総理大臣補佐官 和泉洋人先生、厚生労働事務次官 蒲原基道先生、そして国立がん研究センター理事長 中釜斉先生、NCI(米国国立がん研究所)が最高評価を下したWT1ペプチドがんワクチンの開発者である杉山治夫先生(大阪大学大学院医学系研究科機能診断科学・特任教授)、シカゴ大学教授で7月から日本に凱旋帰国され、世界規模で益々ご活躍されている中村祐輔先生にご講演をいただきます。

またアメリカからシリコンバレーでも大活躍されておられる原丈人先生(内閣府参与、アライアンス・フォーラム代表理事)をお迎えし、先端がん医療と新しい資本主義についてお話をいただきます。

さらに、医療スペシャル講演として出澤真理先生(東北大学大学院医学系研究科細胞組織学分野教授)に今、世界でも注目を浴びているMuse細胞の発見者として、発見に至るエピソードや画期的な改革が起きると推察されているMuse細胞の将来像を語っていただきます。研究者のみならず、広く病と闘っておられる患者の皆さんや企業、自治体の皆様には是非清聴賜りたいと存じます。

そして、がん撲滅サミットの目玉企画となった公開セカンドオピニオンを今年も引き続き開催予定です。昨年はNIH/NCI主任研究員 小林久隆先生の開発された光免疫療法の国内治験が国立がん研究センター東病院で2018年3月からスタートするという大スクープを発信することができました。その後、厚労省にもご依頼し、早急なる治験開始について協議させていただいたこと、また、すい臓がん、小児がん撲滅のために『先端高度がん医療センター(仮)』の設置提言活動を政府諸機関に開始したことなども、がん撲滅サミットの功績の一つかと自負しています。

これらを踏まえ、今大会の公開セカンドオピニオンも日本が世界に誇る気鋭の先生方とご来場者の皆様による白熱したコラボレーションを期待しています。昨年、ステージに登壇した15人もの医師の方々と会場の患者、ご家族の皆様の心を一つにして見せた中見利男氏(がん撲滅サミット代表顧問、提唱者、作家・ジャーナリスト)に司会を担当いただきます。そして最後に『東京宣言2018』ののち閉会となります。ちなみに患者会自らのご発案でサミットの前後に懇親会開催のご予定をお持ちの参加者がいらっしゃるとお伺いしております。ぜひ、第4回がん撲滅サミットを再会の場として、さらに記念日として末永く継続いただけますと幸いです。

大事なことは、がんという大いなる人類の敵に対して、政府、経済界、患者、医療者が心を一つにして向き合う環境を作り上げることです。それが「がん撲滅サミット」を旗揚げさせて頂きました最大の目的です。どうぞ私共の趣旨をご理解いただき、ご協力、ご支援のほどを宜しくお願い申し上げます。

「がん撲滅」という人類のニューフロンティアに対し、皆様お一人おひとりと共にオールジャパンで希望に満ちた集合体を完成させるために、是非、当日、会場でお会い致しましょう。皆様のご来場を心からお待ちし、歓迎申し上げます。

謹白

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